外壁・基礎のひび割れ補修の相場——0.3mmで、やることが変わります
まず、ひび割れの幅を測る
0.3mmは「シャープペンの芯(0.3mm)が入るかどうか」が目安です。名刺の厚さがおよそ0.2〜0.3mmなので、名刺の角を当ててみるのでも構いません。
| 幅 | 呼び方 | 基本の対応 |
|---|---|---|
| 0.3mm未満 | ヘアークラック | シール(表面をふさぐ)工法。急ぎません |
| 0.3mm以上 | —— | Uカット充填やエポキシ樹脂注入。早めの対応を |
国土交通省の基準(住宅紛争処理の技術的基準)では、幅0.3mm以上0.5mm未満で「構造耐力上主要な部分に瑕疵が存する可能性が一定程度ある」、0.5mm以上で「可能性が高い」とされています。0.5mmを超えるひび割れがある場合は、補修の前に建築士などの専門家に見てもらってください。
- ひび割れが縦方向に連続している
- 基礎の上端から下端まで達している
- 日ごとに広がっている
- ひび割れからサビ色の水がにじんでいる(内部の鉄筋が錆びているサイン)
外壁のひび割れ補修:工法別の相場
| 工法 | 相場 | 単価の目安 |
|---|---|---|
| シール工法(0.3mm未満) | 2〜5万円 | 約900〜1,200円/m |
| エポキシ樹脂注入工法 | 4〜8万円 | 約2,900円/㎡ |
| Uカットシール材充填工法 | 8〜15万円 | 約2,000円/m |
| 構造クラック 0.3〜1.0mm | —— | 2,800〜3,800円/㎡ |
| 構造クラック 1.0mm以上 | —— | 4,000〜6,300円/㎡ |
| モルタル外壁の部分補修 | 1万〜20万円 | 1,700〜5,300円/㎡ |
| サイディング1枚張り替え(1階) | 約5〜6万円 | 足場不要の場合 |
| サイディング1枚張り替え(2階) | 約15〜20万円 | 足場代が大半 |
| コーキング打ち替え | —— | 900〜1,500円/m |
基礎のひび割れ補修:工法別の相場
| 工法 | 相場 | 単価の目安 |
|---|---|---|
| シール工法(0.3mm未満) | 5,000〜1万円 | 900〜1,200円/m |
| フィラーすり込み | 1万〜5万円 | —— |
| Uカットシール工法 | 7,000〜1.5万円(規模により10万〜30万円) | 約2,000円/m |
| エポキシ樹脂注入(0.3mm以上) | 1万〜3万円/箇所 全体で5万〜20万円 | 1万〜3万円/m |
| アラミド繊維シート補強 | 30万円〜 | 2万〜4万円/㎡ |
| 業者依頼の基礎補修(全体目安) | 10万円前後 | —— |
「基礎にひびが入った=建て替え」ではありません
基礎のひび割れを見て不安になる方が多いのですが、ひび割れ1本を根拠に建て替えを勧める業者には注意してください。建て替えるかどうかを左右するのは、ひび割れの有無ではなく家全体の傾き・沈み込み・柱や梁の損傷です。
順番としては、まず罹災証明の被害認定調査を受け、必要なら建築士による診断を受ける。補修や建て替えの判断はその後です。
※鉄筋が露出している場合の断面修復は、状態によって金額の幅が大きく(10万円台〜30万円超)、現場を見ないと出せません。単価を即答する業者には根拠を聞いてください。
足場代のことを知っておいてください
だからこそ、「どうせ足場を組むなら塗装も」と全面塗装(60万〜140万円)を勧められやすい構造があります。塗装が本当に必要かどうかは、築年数と前回の塗装からの経過年数で決まる話で、地震の被害とは別の問題です。分けて考えてください。
逆に、屋根と外壁の両方を直すなら、同じ時期にまとめれば足場代は1回分で済みます。ここは相談する価値があります。
見積書で必ず確認する6つ
- 数量と単価が書いてあるか——「◯m × ◯円」「◯㎡ × ◯円」の形。「外壁補修 一式」だけの見積は、内訳を説明してもらってください
- 足場代が単独で計上されているか(700〜1,100円/㎡が目安)
- パターン調整費が入っているか(Uカット補修の場合)
- 諸経費の割合——総工事費の10〜15%が目安。それを超えるなら根拠を聞く
- 工法が明記されているか——シール工法かUカットかで金額が3倍違います
- 会社の所在地・建設業許可・賠償責任保険の有無
「一式」表記そのものは違法ではありませんが、高額な工事で内訳の説明を拒む業者は避けてください。出典:くらしリメイク/SUUMO
相見積もりは2〜3社。ただし「同じ条件」で
3社に別々の要望を伝えると、金額を比べる意味がなくなります。全社に同じ被害箇所・同じ要望を伝えて、現地を見てもらってください。これだけで比較できるようになります。
出典:アオヤマ工房
公的な支援も使えます
災害救助法が適用された場合、住宅の応急修理制度が使えることがあります(令和7年の災害での例:半壊以上で739,000円以内、準半壊で358,000円以内)。外壁や基礎の補修も対象になり得ます。
金額や対象は災害ごとに変わるので、まず罹災証明を取り、お住まいの市町村の窓口で確認してください。
出典:内閣府 災害救助法の概要